子育て応援メッセージ〈子育てアドバイザー 野田〉パート1

「はじめまして」

今回から、「子育て応援メッセージ」を担当することになりました、児童家庭課 子育てアドバイザーの野田です。よろしくお願いします。
私の担当では、自分自身の子育てを振り返りつつ、(〇十年前となりますが・・・)、現代の働きながら子育て中のお母さん方を中心にメッセージをお伝えしていきたいと思っています。
まずは、自己紹介から。出身は栃木県宇都宮市です。(近年は、餃子の町として有名)就職先は、神奈川県横須賀市で、そこで出会いがあり結婚。夫に、突如のUターンを宣言があり、長女2か月で岐阜県郡上市へ。途中、高山市へ転居しましたが、長女の小学校入学とともに、夫の実家に戻り、現在に至っています。

「妊娠中のこと」

普段は、病気はまったくなしの健康体でしたが、妊娠は別でした。2回の出産ともに、切迫流産、切迫早産で、入院や安静で大変な思いをしました。
働く女性にとって、妊娠中の仕事も通勤も、苦しさは想像以上です。
私は、通勤時間が1時間以上かかっていたため、2人目は、遅出など、夫や職場の理解を得ながら乗りきろうとしましたが、産休前に不調になり、入院。それでも、無事乗り切った感じです。
これが初めての妊娠となると、先の見通しがつけられないのが、悩みですね。職場に言いにくかったり、理解がなかったり。
でも、本人が頑張りすぎると、悲しい結果を生むことも、少なくはないようです。
「マタハラ(マタニティーハラスメント)」ということばが、生まれるくらいの、世の中ですが、自分の環境を(夫、家族の協力も含めて)作っていくことが、その後の家族関係、仕事の仕方、自分自身の生き方につながっていく、と実感しているこの頃です。
「こんなはずではなかった」と思うのは、どの時代でも同じだとは思いますが、子どもを持ちたいと思ったら、パートナーの子育ての考え方も知っておくことが必要ではないでしょうか。
それとともに、社会情勢によって、育児に関する法律も変わっていきます。夫の育休取得も推進されています。職場の育児制度を夫婦でどう活用するのか、話し合えるといいですね。

「1歳ごろまで」

子育て支援センターがおこなっている「まめっこ」に、スタッフとして参加しています。
1クール4回、4か月間の出会いの場です。お母さんも赤ちゃんもまめっこデビュー。「だれに出会えるのかな」不安ですね。
私は、毎回出会う度に、赤ちゃんの発育・発達をみせていただけることが、とっても楽しみ。
赤ちゃんにとってはお母さん以外の人や他の赤ちゃんをみるのは初めて。初めての場所で不安を感じた赤ちゃんもいれば、マイペース派、お隣の赤ちゃんが気になってハイハイで近づく赤ちゃんも…と、とってもにぎやかです。ドキドキ参加だったお母さん方も、知らない人と話ができるようになるのは、「新しい自分発見」ですね。
赤ちゃんの発達はそれぞれです。同じ月齢であると、どうして比べてしまうことがあります。私も、育児書を何度もみたり「まだ、寝がえりしないなあ」などと思ったり、ちょっとしたことで不安になりました。
私の育児バイブル書によれば、発達とは、「人間としてできないことができるようになること」とありました。赤ちゃんには、「発達したい」という原動力があり、赤ちゃん自身が獲得するものですが、この原動力をうまく使うためには、大人の適切な働きかけが大切なポイント、とのこと。
では、「適切な働きかけ」とは?
そのときの、赤ちゃんの能力のちょっとだけ上の力のものであること(力を引き出すような関わり)が大切なんですね。

「赤ちゃんとアイコンタクト」

気になることをお母さん方にお聞きすると、「抱きぐせ」をよく聞きます。
泣いている赤ちゃんを抱きあげてあやすと、泣き止んで笑います。抱っこされて心地よさを体感することも大事。お互いに目を合わせてアイコンタクト。その繰り返しの中で、保育者との間で共感が生まれて赤ちゃんの発達が促されていきます。
自分自身を振り返ると、子どもたちが赤ちゃんだった頃のこと、余裕をもって子育てしたとは、言いがたいですが、赤ちゃんとのアイコンタクトをとる、心の余裕は大切にしてほしいです。

 

「不安はことばに出しましょう」

新型コロナ感染症の影響が続き、その中での子育てはとっても大変。赤ちゃんを育てることが初めてのお母さんたちにとっては、不安も重なるばかりですね。
そんな時、どうしてますか? 家族や身近な人に相談、ママ友に聞く、保健師さんに相談などなど。
今、お母さんたちが一番利用するのは、なんといっても「スマホで検索」。SNSには、たくさんの悩みとともに、解決策も投稿されます。ただ、あふれる情報は、かえって不安がつのることも。また、自分にとって都合のよい情報を集めてしまう、こともありがちです。
各地の子育てサロンでは、同じようなお子さんがいる、先輩のお母さんたちに、新米ママたちが、気軽に話しかけている姿をよく見かけます。「母乳をやめるのは、いつ頃?」「オムツがとれないけど、保育園入れる?」など・・・。二人目、三人目のママからは、「うちの子は・・・」と話されると、安心した表情になるママをみていると、「ことばにすること」の大切さが伝わってきました。

「不安」とは、はっきりと対象がある不安と、はっきりと対象がない、なんとなくの「不安」があります。そのことを考えてばかりいたり、眠れなくなってきたら「黄色信号」
「こんなこと話しても・・」と思われるかもしれませんが、ことばにできることが大切。
自分自身の気持ちに気づけるからです。

郡上市では、ほっとサロンや児童館などの子育て支援の場所は、人数制限をしていますが、開設しています。ぜひ、スタッフに話をして「不安に思うこと」を聞いてもらいましょう。子育て相談日には、私たち(筒井・野田)も対応しています。

電話でのご相談も受けています。「不安は、ことばに出す」ことが大切です。

電話相談  健康福祉部 児童家庭課   0575-67-1817(担当:野田)
電話相談  郡上市子育て支援センター  0575-66-0209(担当・筒井)

 

「1歳半のころ 子どもが思いどおりにならないとき」

岐阜県も緊急事態宣言が明け、気分も上向き。子育てをしているみなさんにとっても、やっと、お出かけしやすくなり、少しは気持ちもほっとしていることでしょう。

赤ちゃんのときは、親が見守り保護しないといけない存在。赤ちゃんに話しかけたり、笑いかけたりすることで笑顔(^^♪ をみせてくれると、ほんとにかわいいですね。
でも、次第に、イヤイヤが芽生えてきます。始まりは、離乳食だったり、寝てほしいときにいつまでも起きていたり、なんで泣いているのか分からなかったり。
1歳半を過ぎる頃になると、毎日の生活の中で、お母さんが「何かをやらせたい」(例えば・・ごはんを食べてもらいたい)という、気持ちをお子さんに伝えて、お子さんに行動してもらう場面が、多くなってきます。でも「イヤイヤ」に阻まれると、「思い通りにならない」と悩んだり、いらいらしたり。
「言う事をきかなくて」「すぐに、怒ってしまって」。「イヤイヤは、そのまま、聞き入れた方がいいの?」「聞くわけにはいかない。かといって、無理にやらせることは強制になるし・・」そんな、お母さんたちの悩み「イヤイヤ」。
こうしたとき、子どもに選ばせる「行動」を入れることで、うまくいくこともあります。
母:「ごはんだよ。」
子:「いや」
母:(2つの茶碗を用意して)「どっちの茶碗で食べようか」
子:「こっち」
母:「こっちがいいんだね。食べようか」
子:「うん」
という具合です。
すぐにはうまくいかないこともあるかと思いますが、お子さんとのやりとりを工夫してみましょう。子どもが、「自分でする」という自主性を伸ばすことは、とっても大切なことです。

じぶんで」と言い始めたら、「じぶんでできることが、うれしい」のだと、思い直してみましょう。