子育て応援メッセージ〈子育てアドバイザー 野田〉パート2

「赤ちゃんの特性とは?」

秋も深まるなか、やっとできるようになった外出。公園やサロンにデビューする、お母さんと赤ちゃんに出会うことが多くなりました。お母さん方と話をすると、「うちの子は扱いにくくて」という話を聞きます。今回は「赤ちゃんの個性」についてのお話をしたいと思います。

アメリカの研究者によると、乳児の気質は「扱いやすい子ども」「扱いにくい子ども」「慣れるのに時間がかかる子ども」の3タイプに分かれるそうです。皆さんは、この子どもの気質(性格や個性)は、何で決まるってくると思いますか? 従来は、親(特に母親)の関わり方や態度で、決まってくると言われていました。しかし、30年にわたる大規模研究では、「気質は生まれつきのもの」であると考えられています。
お子さんが扱いにくいと、親はストレスや育児不安などが感じやすいと言われています。
赤ちゃんの場合、機嫌がすぐに悪くなったり、激しく泣いたり、睡眠が不規則だったり。お母さんたちが、育児に苦労する中で、「私の育て方が悪いのでは・・」と思い悩むお母さんにも出会います。
そんな時は「育て方の違いではなく、生まれながらの気質」と考えてみましょう。目の前のお子さんの特徴を理解して、気質を考えながら、お子さんが求めていることに応えていく、という関わり方に心がけていけるとよいと思います。

「うちの子、ちょっと扱いにくいんだけど・・・」そんなふうに悩んだときは、ぜひ保育園や児童館、サロンなどを利用してお話しください。話すことで、気持ちも変わっていきますよ。

*参考文献「よくわかる発達心理学」 渡辺弥生

 

「クリスマスの思い出」

「サンタクロースってほんとうにいるの?」こんな質問がお子さんからきて、どっきりしたことはありませんか。
私も娘が幼い時は、「サンタさんからのプレゼント」の演出ために、プレゼントの置き方、演出の仕方など、色々工夫したものです。クリスマスの朝「サンタさん、来たんだねえ!」という感激に、親子でひたりながら・・
子どもたちは、いつかはプレゼントがどこから来るのか、悟るわけですが、幼児期の子どもたちが、「うちの、サンタさんはねえ。」「窓から入ってきたんだよ」などと、子どもたち同士の会話が弾んでいて、それを聞くのもこの時期ならではの楽しみです。
私にとってのクリスマスの想い出は、自分が子どもの時。父が買ってきた、もみの木に毎年、同じ飾りをつけて、その日が来ることを何よりも楽しみにしていた、家族の時間です。
父の帰りが遅くて、待ちきれずにケーキを食べてしまい、帰ってきた父が、とっても残念そうな顔をしていたこと。「一緒に、メリークリスマス!」と言えることが、遅くまで働いていた父の願いだったのかな。
親になると、「家族で過ごした時間」が大切であることに気づき、年月が過ぎると、その記憶が積み重ねられて、今の自分があることを感じるようになります。
ママやパパたちには、子どもたちと、サンタさんを巡る話ができる今を楽しんでほしいです。

「サンタクロースはね、いるんだよ。」と胸をはって子どもに言いきれる、大人になりたいですね。

「サンタクロースってほんとうにいるの?」福音館書店から絵本が出ています。

 

「子育てと仕事の悩みは・・・」

新年度、仕事を考えているお母さん方は、すでに、保育園入園の手続きはされていることと思います。「こんなに小さいのに、かわいそう」「3歳になってから考えたら」と、周りの声に、悩まれるお母さんも多いですね。よく言われることばが、「3歳までは母親が家庭で子育てをしたほうがいい」と言われる説。いわゆる「3歳児神話」です。しかし、実際の追跡調査では、「母親の就労は発達のリスクも利点もなかった」とのこと。それでも、今なお根強く言われるのは、3歳までが非常に大切な時期であることには、変わらないからでしょう。
私の場合、一人目のときは、職場は退職。高山市で夫と3人での生活が始まり、子どもが2歳のときに、仕事を始めました。
大変だったのは、娘が保育園に行くことを嫌がるようになったこと。私は、正採用を目指しているときで、夫と話し合い、夫の方が仕事を辞めました。
夫は、毎日公園巡りをして遊んだり、娘と一緒に保育園で過ごしたり・・。保育園では、子どもたちと遊んで、大人気だったようです。30年ほど前の話です。「周囲の理解」はあっても、主夫であることに対して「社会通念上、それは・・・」ということばをよく聞かされました。今では、男性の育児休暇制度もあり、共同で子育てすることが制度として推進され、イクメンということばが表すように、主夫は珍しくはありません。
大切なのは、夫婦として、子どもをどう育てていきたいか、しっかりと話し合えること、そのためには、自分の思いを表明できる関係にあるか、ということ。
子育てを巡って、あるいは、これからの生活について、お互いの考え方に相違があるのは当然です。ただ、同じ立場で言いにくいのは、まだまだ、男性優位の社会であることの表れともいえるでしょうか。

「自分が我慢すればいい・・」と思っていませんか。パートナーや周囲の考えに押されていませんか。
「子育て相談」では、夫婦間や親など日頃の子育てを巡る悩みにも応じています。気軽にご相談ください。

 

「身近な相談機関」

子どもの発達に不安をもったとき、初めての子どもって、分からないことがいっぱいですよね。育児も悩みながら、これでいいのかな・・・と思いながら、毎日を過ごす経験を私もしてきました。

長女は何を見ても、「ニャアーニャ」と言う、子どもって、こんなものかな・・と思っていました。
2歳で、保育園に入ってからは、車の前に飛び出して危険、目が合わない、・・などなど、先生から、心配なことを聞くことが多くなりました。公園に行くと、ずっと走っているし、他のお子さんとは、違うように思えてきました。
保育園の先生、児童館の先生、そしてかかりつけの小児科医にも相談してみました。
身近な相談場所があることは、悩みを抱えたとき、ほんとうにうれしい存在です。
「自分の関わり方が悪いのではないか」という思いを持つお母さんたちも多いと思いますが、子どもはひとりひとりが違います。誰かと比べずに、その子を受け止めることが、まずは大切。自分自身が、そこに行きつけたのは、身近な相談場所と応援があったからと思っています。

あれから、数十年?たちますが、「応援メッセージ」を担当して、私自身の子育てを振り返る機会ともなったことに感謝しています。

発達の遅れや、学校へ行きたがらないなど、子どもや家庭に関するいろいろな相談をお受けしています。お母さん方の不安を受け止められる、子育てアドバイザーでありたいと思っています。これからの出会いを楽しみにしております。