子育ての最終目標は、子どもが大人になった時、自分に責任のとれる生活力と考える力が身についている事だといいます。毎日の生活の中で大人が手本となり、成長に応じてできることを少しずつ増やし、社会に適応できるように教えていくことを「しつけ」といいます。
子どもに伝わる叱り方
子どもと楽しく遊んでくれる優しいパパが増えていると言います。“優しい”というと聞こえはいいですが面倒なことはママに任せて“いいとこ取り”と思ってしまうママもいるようです。子どもの思いに寄り添って受け入れていくことは大切ですが、叱るべき時パパがきちんと叱ることは子どもが社会のルールを学んでいくうえで、とても大切なことです。子どもがしてはいけないことをした時や人の嫌がることをした時にはどうして駄目なのか、どうすればよかったのかきちんと伝えることが必要です。大切なのはその伝え方ですね。
大きな声で怒鳴ったり子どもの思いを否定してしまったり、法によって親から子への体罰が禁止されているにもかかわらず、「おしりや手を叩く」など程度の差はあるもののしつけの為には叩くことも致し方ないといった風潮が社会の中に未だ残っているように感じます。
しつけは子どもたちが少しでも幸せに生きていく為に必要なことを大人が示してあげる道標です。大人の思いどおりにならないからと罰を与えることではありません。社会のルールを教えるべき大人が相手を思い通りにするためには暴力や恐怖を与えることも致し方ない、とすることは子どもに相手が悪いと思ったら傷つけてもいいんだ、と学ばせてしまうことになってしまうかもしれません。
命にかかわるような危険行為や誰かを傷つけるようなことをした時には叱ることも必要です。ただそれは本当に叱らなくてはいけないことだったのか、冷静になって考えてみることでその時の子どもの気持ちや、叱る以外の関わり方がみえてくるかもしれません。子どもに恐怖や不安を与えるような叱り方は行動を修正する効果はあっても人が学んだり成長したりするという点では意味をなさないと言います。子どもの気持ちを十分に聴くこと、そのうえで子を思う気持ちを伝え諭す、そんな叱り方を心がけてみませんか。